カナダで保育士として働きたい!ビザや免許・資格など知っておくべき7つのこと

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カナダで保育士として働きたい!と思っても
そもそもの前提としてビザや資格がないと働くことができません。
今回は「どうすれば海外で保育士の仕事ができるの?」という方に向けて
知っておくべきことを書いてみたいと思います。

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1.海外で働くにはビザがないと働けません

海外に引っ越せば仕事ができると思っている方もたまにいらっしゃいますが、
そもそも海外に住むこと自体、飛行機に乗って渡航しちゃえばOKというものではありません。
ほとんどの国では滞在にはまずビザが必要です。
(観光目的で一定の期間であればビザ不要という国ももちろんありますが)
カナダにおいていえば、観光目的であればビザは不要、6ヶ月まで滞在できます。
日本以外の国の人は「観光ビザ」が必要のようですが、日本人は免除。
スタンプのみで入国が可能です。ただ、滞在ステータスは「ビジター」となります。

ビジターの場合、半年以内であれば就学は可能ですが、就労はできません。
半年以上の通学には学生ビザ、就労には就労ビザが必要となります。
ただ、就労ビザは「カナダで就職したいのでビザ出してください」
というような申請ではほぼ不可能です。
30歳以下の人であればワーキングホリデービザ(ワーホリ)と呼ばれる1年限定の
就労ビザが申請可能ですが、一生に一度しか使用できません。
その他の就労ビザは、就職先を探してスポンサーになってもらい、
厳しい審査をクリアしてようやく出してもらうか、
公立の大学に行き、卒業後申請できるポストグラデュエートワークパーミット(ポスグラ)という
就労ビザを申請するのが一般的です。
国外からスポンサーになってくれそうな就職先を探すのは不可能ではないですが
かなり難しい道だと思います。

なのでワーホリできて就職先を探し、働いて功績を見せてからスポンサーになってもらうか、
公立の大学へ通ってポスグラを使い就職先を探し・・というパターンが現実的かと思います。
また、大学へ通う場合は、学生ビザでも週に20時間までの就労(夏休みはフルタイム)が認められています。
公立大学卒業後は1年のプログラムなら1年の就労ビザ、
2年以上のプログラムであれば3年の就労ビザが申請可能。
私は2年のプログラムを卒業したので、3年の就労ビザがおりました。
(学校行くのはどれくらいの費用がかかるのかというのはまた今度記事にしたいと思っています)

2.免許は州ごとに違う

カナダの保育士免許ですが、実は州によって異なります。
よって、もしバンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州(略してBC州)の保育士免許を持っていても、
トロントのあるオンタリオ州で働きたい場合は、オンタリオ州の免許に書き換える必要があります。
これは保育士だけでなく、運転免許証や保険証も同じく州によって異なります。
なので、まずはご自分がどの州で働きたいのかを明確にして、資格取得方法を考える必要があります。
日本の保育士免許をカナダの保育士免許に書き換えたいという方もいるかと思いますが、
その場合は行かれる州によって提出書類や条件などが変わってくるので注意が必要です。

3.資格を取るには学校が必須

日本で保育士の免許を持っている方は書き換えができる場合もありますが、
そうでない場合は、カナダの保育士免許を取得するには学校への通学が必要となります。
オンラインでほぼ完結できる大学もありますが、プラクティカム(教育実習)は必要となります。
学校を選ぶ際には、その後の就労ビザが必要かどうかも考えながら選ぶ必要があります。

ビザについては1で詳しく書いたので多くは書きませんが、
例えばバンクーバー近郊で保育士の免許が取得できる主な大学は
公立:Capilano University、Langara College、Vancouver Community College
私立:Sprott Shaw、Vancouver Career Collegeなど

ちなみに私調べだと、公立のDouglas collegeはECE(Early childhood educationの略、保育学科のこと。)
留学生の受け入れはなし。
バンクーバーの超名門公立大学のUBC(University of British Columbia)は
2018年9月からオンライン授業+プラクティカムで修了できるECEコースを新設しましたが、
こちらはほぼパートタイムのプログラムのよう。
オンライン(Distance learning)だと学生ビザがいらないため、
プラクティカム以外の授業は日本でも受講が可能ですが、ビザ関連が複雑ですね。
ポスグラが出るかどうかは要確認です。
また、UBCのこのコース、留学生の授業料が半端無く高いです・・。
ローカルの生徒が1クレジットあたり196ドルなのに対し、留学生は815ドルで4倍以上。
だいたい1授業3クレジットで、修了までにトータル48クレジットいるので授業料だけで39,120ドル必要です。

Pacific Rimという学校も、オンライン+プラクティカムのECEコースがありますが
こちらもビザについては要問合せですが、1授業につき945ドル(プラクティカムは1100-1500ドル)
のため、11,100ドルで済みそうです。

参考までにCapilano universityの授業料は1クレジットあたり留学生は584ドルで、
Diplomaを取るのに38,023ドル。

どの学校もこれに入学料や教科書代など、様々な諸経費が加算されるので
参考程度にしていただければとは思いますが・・。

Vancouver Community CollegeはECEはフルタイムではなくパートタイムのため、
学生ビザはおりると思いますが、就学中の就労(アルバイトなど)は不可となります。
パートタイムのポスグラについては詳しくないので、先に確認した方がいいかも。

学生ビザの可否、ポスグラの可否はカナダ移民局のこのページの学校リストで確認できます。

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4.日本の免許を書き換えるには学校の単位証明が必要

よく私にも質問がくるのですが、日本の保育士免許を書き換えるには、
免許自体が必要なわけではなく、卒業した大学および専門学校の英文単位証明が必要で、
単位を書き換えてそれらが必要条件を満たせていれば書き換え可能となります。
というのも、保育士の資格を出す機関であるECE Registryというところが定めた
授業を全て取っているかを確認する必要があるから。
なので、もしかしたら追加で授業を取らなければいけない場合もあります。
その場合は単位を書き換え、足りない分を現地の学校で取ればOKだと思います。
よって、自分で勉強して保育士試験を合格したという人は、基本的に書き換えが不可です。
書き換えが難しくても、単位をある程度変換できれば、
こちらで授業料の節約にもなるので、一度トライしてみるのは損にはならないかと思います。

免許書き換えについての詳細はこのブログ「虹ぐらし」の
[カナダで保育士!]日本の保育士免許をカナダの資格に書き換える方法」で紹介しています。

5.経験を得たいだけなら保育士アシスタント資格やResponsible adultがおすすめ

移住するために永住権が欲しいとかなどというわけでなければ、
免許の取得にそれほどお金をかけなくてもいいと思います。

というのも、ここカナダBC州では、カナダの保育士免許がなくても、
保育士アシスタント資格やResponsible adultの資格で、
保育園での勤務が可能になるから。

そもそも就労ビザを持っていることが前提にはなりますが、
例えばワーホリでくる方は、この方法が可能となります。

保育士アシスタント資格は大学や専門学校で約4ヶ月で取得が可能。
もちろん授業料もその分安くなります。
Responsible adultはもっと簡単で、19歳以上、20時間以上のワークショップや
授業を取り、子どもに関わる仕事(※ボランティアでもいいと思います)をしたことがあれば
保育園で働けるというもの。(詳しくはこちら

もちろん正規の保育士でない分、制約はあります。
例えば、保育士アシスタントは、正保育士と一緒でないといけないとか、
Responsible adultは30日間以内であれば勤務が可能とか・・。
でも保育士自体が足りていないバンクーバーでは、
特に個人経営の保育園などでは常時保育士アシスタント、Responsible adultでの
オンコール(※バケーションや病気などの穴埋めをする臨時教員)の募集をしています。

特にResponsible adultの資格はすぐにでも取れるので、
ちょっと経験を積みたいという方にはおすすめ。
もちろん「カナダの保育を学びたい!」という方は
保育士アシスタントの資格か正保育士の資格を取るべく
学校に行くことをおすすめしますが・・。

6.英語力は必要です

「海外で保育士をすると残業がなくて給料も高いらしいので
チャレンジしてみたいです!」という人もいるかと思います。
忘れている方も多いと思うのですが、その前に、ある程度の英語力は必要です。
確かに、他の職種に比べると、英語力は問われない職場かもしれません。
しかし、子どもとの会話だけでなく、同僚や上司との会話、
親御さんとの会話、電話対応、病気や災害など非常時の対応など、
日常会話レベルは必要です。

ただ、保育士という職業は移民も多い上、人種差別は御法度なので、
職場はオールカナディアンということは珍しく、
英語が第二言語の”同志”も多いです。
保育園に通っている子供達や親たちも、色々な国から来た人がいるため、
英語が完璧にできないとダメだ!と身構えすぎる必要はありません。
私も未だにわからない単語などはたくさんありますが、
その場合は言い換えたり、「それどういう意味?」と聞いたりしています。
あくまでも、日常会話ができるレベルは、ということです。

7.就職先はコネがなくても見つかります

よく「カナダでの就職はコネが大事!」という情報を目にすることも多いと思いますが、
正直、保育士に関して言えば、コネがなくても就職できます。
というよりは、場所を選ばなければ就職先はあると思っていいと思います。
先ほどもちらっと書いた通り、オンコールの仕事でよければ
ほぼどの保育園でも常時募集しています。
フルタイムやパートタイムでとなると少しハードルは上がりますが、
インターネットでそれなりに求人情報を探していれば、
絶対どこかは募集しているところがあります。

どんな資格を持っているかにもよりますが、
正保育士の免許があれば、かなり採用率は高くなりますし、
それにIT(Infant and Toddlerという0〜2歳児をみれる資格)が加われば
どの保育園も欲しいはず。(競争率の高い園はその限りではないですが)
Responsible adultではおそらく難しいですが、保育士アシスタント資格があれば
フルタイムの就労もできます。

ただ、リファレンスと呼ばれる推薦人が必要なので、
全く知り合いがいない人は、まずは保育園でボランティアをしたりして
そのボランティア先の園長先生などに推薦人になってもらうとよいでしょう。
うまくいけばそのボランティア先でそのまま採用されることもあるので
そういう意味では、「コネ」を作ることが就職につながるともいえます。

以上、とりとめもなく書きましたが、
カナダで保育士として働きたいと思っている方の参考になれば幸いです。

また、以上のような「カナダでの保育士就職について」や「保育留学先の学校の選び方」
「保育園ボランティア先の探し方」「保育士就職の面接練習や履歴書添削」
「正しい留学エージェントの選び方」など、
カナダの保育や留学に関する有料相談サービスをこの度はじめようかと思っています。

バンクーバーにお住まいの方は直接お会いしての相談、
日本国内の方や遠方にお住まいの方はスカイプでのオンライン相談を考えています。
留学エージェントからの商業的な偏った情報ではなく、
現役として働いている保育士のアドバイスが欲しいという方、
ぜひCONTACTページよりお問い合わせをいただければと思います!

なお、カナダの大学で保育を学び、現地保育園に就職した
当ブログ「虹ぐらし」筆者Mayukaによる「保育・留学・就職・ワーホリ相談サービス」をはじめました!
詳しくは下記のバナーよりご覧いただけます。
お気軽にご連絡ください!

カナダの現地保育士による留学や資格・就職の相談サービス開始!

カナダで保育士として働きたい!ビザや免許・資格など知っておくべき7つのこと」 に2件のコメント

  1. なこ より:

    こんにちは!
    今、日本で社会人をしてるものです。
    いつも虹ぐらしさんのSNSを見て刺激をもらってます。
    私も来年から語学と保育を学ぶためにバンクーバーへ行こうと現在準備中です:)
    保育士のアドバイスなどの有料サービスを始めるのを見て「待ってました!?」という思いです(笑)
    いつかお世話になるもしれません。
    その時はよろしくお願い致します。
    これからも頑張ってください?

    • mayuka より:

      ありがとうございます!有料にするのは迷ったのですが、今までご相談いただいた方の中には会って話を聞きたいという方もいたり、でも無償で全部のリクエストに応えるのは難しいなと思って記事の最後にちらっと発表してみました。笑 なのでそう言ったご意見いただけて大変嬉しいです!
      ぜひまたご相談くださいね!

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